非実在都市伝説の作法 Imaginary Fakelore 感想

はじめに

だんだんと暖かくなり、布団を取り換えるか迷う季節になってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。こちらは就活に追われ、というほど急ぎもせずだらだらとESや企業探しをやっています。

就活の良くないところは、実際に就活に専念しているわけではない瞬間も「就活しなきゃいけないんだよなあ」という気持ちが働いてしまうせいで腰を据えてアニメやゲームなどに没頭できないところだと思う。まあ就活に限った話じゃないけど。

そのせいで、結果的には没頭しうるだけの時間を動画やTwitterスマホゲームに使ってしまうことが多い。友達を遊びに誘うことすら就活を理由にためらってしまうので、この数か月は驚くほど変化がなかった。

 

閑話休題

 

今回は、というか今回も予告通りplastic tekkamakiさんの作品をプレイしました。

その名も「日実在都市伝説の作法 Imaginary Fakelore」。

ちなみに、とある好きな曲の出だしで「真夜中見つけたFakeloreはその昔人魚を生み出した」というものがって、意味も分からずに歌ってたけど、Fakeloreって都市伝説とかそういう意味だったのか。つまり都市伝説の方が先行していて、噂が本当になってしまったとかそういう意味なのだろうか。

 

また脇道にそれてしまった。

ではそろそろ本題へ。

 

感想

これまで、plastic tekkamakiさんの最近の日常的不可思議 Monday Loop深夜徘徊のための音楽 beats to relax/stray toをプレイしてきた。

そのどちらもテンポのよい会話と俗に出回っているリラックス音楽とは違って異質な感じなのに妙に落ち着くBGMが印象的だった。

そして、それらは今回も健在だった。

ただ、2作品との違いとしてプレイ時間があげられるだろう。今作は比較的長めだった。

その分、今までよりも具体的な起承転結があったように思う。私は本作を3本目にプレイしたが、ここから入った方が違和感なくはまれるかもしれない。私は「最近の日常的不可思議」から繰り出される雰囲気と会話の虜になったためそのままはまっていったが、物語性を求めていくと拍子抜けになりかねないなとも思った。その点、「非実在都市伝説の作法」は少し長い分ストーリー構成がしっかりと存在するので、入りやすいかもしれない。

 

とはいっても、やっぱり今回の魅力も雰囲気と会話にあると思っている。

茶髪に染めて陽キャに見えるサイトウも心の中ではぐるぐると考え込んでいるし、さばさばしてそうなマエ先輩も実は後輩の言うことを根に持ったりしている。フィクションであることはわかっているが、「やっぱりみんなそんな単純じゃないし、それぞれ抱えているものがあるんだよなあ」と勝手に共感していた。

そして、そんな二人の何でもない掛け合いがやっぱり面白かった。

明確な目的もなければこちらを笑わせたり、驚かせたりしようというような意図を感じさせない会話。車の中の会話なんかは、運転席と助手席にいる二人の会話を後部座席で黙って聞いているような感覚だった。現実でも、ああいうなんでもない会話をただ聞いているのって結構心地よかったりする。

車関係でいうと、個人的には、マエ先輩の全然関係ない複数のBGM流す趣味が面白かった。どうやったらそんなことしようと思いつくんだろう。

 

本題の事件も、(実際にないに越したことはないが)どこかで起きていてもおかしくなさそうな、不気味だがどこか興味を惹かれるものだった。最初は大金を見つけてテンションが上がってしまうが、首を突っ込んでだんだんと事情を知っていくごとに喜んでいたことが申し訳なくなる感じ。ただ、事件に対する二人の考えや、実際の対処も大人なんだと思った。「この仕組みを利用してやろう」とか「犯人をとっ捕まえるぞ」とかではなく、自分たちの安全を第一に考える。フィクションを見続けているとこれは汚い大人のような気がしてしまうが、考えてみると当たり前の対応、というかそうするべきなのがわかる。大人というのはつまり行動のリスクとリターンを正しく評価でき、そのうえで自分の行動に責任を持てる人のことだと思う。確かに、乗り込んで犯人を捕まえることができればその場ではヒーローのような気がするだろう。しかし、現実はそんなに単純ではなく、加害者と被害者という区分けすら難しい。それでも誰が悪いかを考えていくと「こんな状態を作り出した社会が悪い」という答えにたどり着く。きっと、こんなことをずっと繰り返すうちに人は大人になるのだろう。

 

こんなことを考えてしまうくらい、面白いシナリオだった。

 

さいごに

以上で、現在出ているplastic tekkamakiさんの作品はプレイしたことになる(と思う)。また新作が出たら、またプレイしたい。この方の作品は非常に独特で、心地よいため寝る前にプレイするとリラックスできる(笑)

 

これからは時間を見つけてアニメ、本、ゲームなど興味を持ったものに取り組んでブログも更新していきたい。久しぶりにブログを書いたが、自分の書きたいことを思いつくままに書けるのって本当に気持ちがいい。ESで自分の趣味すら相手の喜びそうなものを書いていたため、まるで枷が外れたような気分だった。

 

とにかく、また何かしらを記事を書いていこうと思うので、もしよければまた読んでやってください。ありがとうございました!

 

monokumax.hatenadiary.jp

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