攻殻機動隊Stand Alone Complex 8話「恵まれし者たち Missing Hearts」

あらすじ

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草薙は友人の包田から相談を受ける。

彼女の勤めている病院に入院している少女が心臓移植を受けたが、その心臓の出所がわからないというのだ。

事件の担当刑事も記憶を消されてしまったが、医学生の犯行と判明した。

義体化手術の際に摘出した臓器を不正に持ち出し、裏ルートで売りさばいていたのだ。

犯人たちを追い詰めた9課は二度としないよう脅しをかけたうえで警察に引き渡して幕引きとなった。

感想

今回は「義体化か臓器移植か」だったように思う。

トグサのいうように、病気やけがなどで仕方なく義体化する人もいれば、その必要はないのにわざわざ義体化する人もいる。

自ら義体化することは悪いことなのか?

こういう倫理観との衝突は技術が発展すると必ず起きることだろう。

きっとこのアニメの時代は義体化をまだ完全には受け入れられていない途中の段階だと思う。

バトーのように完全に受け入れる人もいるし、トグサのように受け入れられない人もいる。

果たして草薙はどっちだったのか。

 

演出

倉庫内で最後の一人を追い詰めるとき、あらかじめ配管から茶色か赤っぽい排水が流れるのを見せたうえで、ナイフを突き刺して視聴者にも「本当に刺した!」と思わせている。

この排水が流れ落ちる描写がなければ「そんな都合よく血みたいな液体飛び出るか?」などと勘ぐってしまうかもしれないが、それを未然に防いで視聴者がすんなり受け入れられるようになっていた。