8話
グーグーの話。いままでずっと仮面をかぶって暮らせていたので仮面がなくても暮らせるのではと思って脱いだら大変だった話。
あんなにひどい扱いを受け続けていたのに、(たとえカラ元気だったとしても)最後まで心が折れずに前向きでいれたグーグーの強さに驚いた。
フシに実験と言ってひどいことをして「死ぬわけじゃないんだし」といったグーグーが酒爺に酒を臓器に仕込まれたと知った時に同じことを言われる。グーグーは耐えきれずに飛び出していったが、果たして自分もフシに同じことをしていたと気づいただろうか。
仮面をとったグーグーを受け入れて優しくしてくれた旦那様は本当に懐が広いと思う。確かに息子のしたことは本当にひどいけど、仕方のないことだとも感じる。もし自分の周りにグーグーのように見るのもつらくなるような人がいたら、きっと本心から受け入れることはできないと思う。受け入れたい、そうするべきとわかっていても、できるかどうかはまた別だろう。
グーグーのようにはっきりとわかる形で周りと違うわけではなくとも、同じような問題はそこら中であることだろう。もちろん差別はよくない、受け入れるべきだと思っているが、いざ自分がそういう状況になったら積極的に差別をしなくとも、距離をとって消極的に差別してしまう気がする。
自分が大きなハンデを持たずに生まれてこられて、今の時点で満足に暮らせていてよかったと感謝するくらいしかできない。でもそれは、苦しんでいる人を肴にさも立派な考えに浸っているだけで、とても褒められたことではない。
受け入れるのが一番だが、それができない場合はどうするべきなのか。
本心でなく表面だけ受け入れるのは「かわいそうな人に手を差し伸べる自分」に酔っている偽善者のような気もする。
しかし、環境面で助けるという労働で善人というイメージを自他ともに植え付けるという対価を得ていると自覚した上ならば、その仕組みに無自覚で偽善に酔うよりもよっぽどいいのではないか。ただし、このことを最初に相手に伝えた方がいい気はする。でないとだましていることになる。
しかし、だましているという罪悪感から自分がのがれるために本心を告げて相手を悲しませるのだったら、言わない方がいいかもしれない。自分の心なんて、口に出さなければ嘘も本当もないだろうから。
なんだか考え込んでしまったが、こうやって考えさせてくれるアニメはやっぱり面白い。
9話
グーグーとリーンそれぞれの生まれからくる悩みの話。二人の育った環境が違いすぎて真の意味での理解はできないが、歩み寄ることができた。グーグーの事情の方が現実的な意味では深刻だが、それはリーンの悩みが小さい理由にはならない。
グーグーはリーンに「あなたをかばってこの傷を負いました。」と言わなかった。それを言ってしまえばリーンは気にせざるを得なくなり、対等な関係は瓦解してしまう。その判断ができるグーグーは行動に反して大人びているなあと思った。
リーンはグーグーを受け入れてくれたが、実際に顔を見たときには一瞬で関係が壊れてしまいそうで怖い。
今回の話では、だれもが「自分のことを一番大げさに考えてしまう」ということが伝わってきた。20年くらい生きてきたが、頭ではわかっていてもなかなかそう思わないことは難しい。
まあ自分のことは自分が一番見ているわけで、判断する情報量が違いすぎるのでしょうがないところはあるが。
来週ではついにグーグー火を噴くのか!!?酒を腹に備蓄してることを存分に利用するんだ!!
10話
ノッカーとの対決。
ついにグーグーが火を噴いた!!
「俺たちには一つだけ共通点があるみたいだ。
自分を生かしてくれる人が必ずしもいい奴じゃない。
でも、それに耐えられないほど弱くない。」
いままでは「リィンは恵まれている。」とずっと言っていたグーグーのものの見方が大人になった。お互いの共通点を見つけられるようになった。
毎回グーグーの成長が感じられてすごくいい。
そして4年後、グーグーマッチョになってる?!
自分を好きになれているグーグーをみて「よくここまで生きてくれた。ほんとに成長したなあ」と少し感動した。
フシの体って成長するんだ。
グーグーの死ぬところとかこの先出てこないでほしいな。
11話
リィンの16歳の誕生日。
グーグーの兄が来たことで指輪を渡した相手、つまりリィンの犬を見つけてくれたのがグーグーだと知る。
さらにパーティーで夢帰郷を渡したことでリィンを助けたのがグーグーではないかと考え始める。
ずっとお互いに触れないでいたグーグーの傷の由来。
最後の、お互いに応えはわかってるんだけど少しずつ詰めていくのすごくよかった。
って、ええええええええええええ!!
いやそうはならんだろ笑
と思ったらノッカー。前回はグーグーにやられたからグーグーを狙ってきたか。
頼むから最後まで生き残ってくれ、グーグー!
12話
あああああああああああ。。。。
やっぱりこうなってしまったか。。。
後半が本当に辛すぎる。
死んでしまった後に幸せな幻想を見せるのはやさしさのか残酷なのか。
とっさにリーンの前にグーグーの姿で出てしまったときは「それは一番やっちゃダメだろおおお」と思ったが、彼なりに、グーグーの生きている姿を見せてから去ることでリーンに「グーグーは生きている」と思ってほしかったんだろう。
そして、リーンもそれをわかっていた、もしくは待っているときに気づいたんだろう。
悲しすぎる。
前半を見ているときはフシの成長とか二人のコンビネーションとか書きたいこといろいろ思いついたのに、見終わってみると後半のことしか考えられなかった。
13話
フシは本当に感情を持つようになっていたんだと実感させられる。
というか、ピオランと出会ってから絶対10年以上たってるはずなのにピオランに変化がなさすぎる。
体めっちゃ丈夫だな。
いったい何のために、だれの指示で島に連れてこられたのか。
ノッカー以外にフシに害をなそうとするのって二ナンナのときの女くらいか。
それ以降の感想
なかなか時間が取れず感想をかけていなかったので、最終話までの全体の感想にしたいと思う。
ジャナンダでは悪い方向で予想を裏切られ続けた。
OPでマーチが大人になったシーンがあったのに本編では死んでしまったので、今回はOPで浸食されていたウーロイ、ミア、ウーパは逆に安全かと思っていたが、そっちはOP通りになってしまった。
とにかくつらい展開にばかりなるが、トナリとサンデルが生き残ってくれたのが救い。
ハヤセは最後にとんでもないメンヘラを発揮してきたが、なんとも言えない終わり方だった。きっとまた出てくるんだろうなあ。
そして、最後の話がピオラン。認知症とかって、一般に知られている今でさえきついものなのに、存在を知らないフシにとっては訳が分からなくて苦しいだろう。
それでも、最後に一瞬だけ戻って「フシの役に立てるものに」というピオラン。お互いにどれだけ大切に思っているかがわかって胸が熱くなる。
ずっと一緒に暮らしてきたもんなあ。
そして数十年(とばすなあ)
ノッカーを倒してうれしそうなフシだけど、ちょっと怖かった。
ノッカーを倒すことが生きがいになってないといいけど。
でも、自分とかかわった人にほぼ確定でノッカーの危険があると思うと、新しい人間関係もなかなか築こうと思えないよな。ずっと「自分のせいだ」って悩んでたし。
全体の感想
最初は「OP独特だなあ」と思いながら見始め、設定を見たときはどんどん能力を手に入れていく俺ツエエかと思ったが、全くそんなことなかった。
OP以上に作風やストーリーが独特で、一気に引き込まれてしまった。
最初のうちは自我もなかったが、だんだんと成長していく様子がしっかりと描写されていて、なんだか親のような気持ちで見ていた(笑)
自我が目覚めてからはノッカーのせいで「大切な人といたいけど、その人を守るには自分から当座けないといけない」というジレンマにさいなまれながら暮らしているのが、見ていてつらかった。
そして、ものすごいペースで死んでいくキャラたち。フシが仲良くなった人の半分以上は死んでいる気がする。これが本当に辛い。
マーチなんてOPで大人の姿を映しておいて大人にもなれないという、、、
あれには見事に騙された。
OPといえば、砂浜を歩いてる少女ってピオランだったのか。全く気付かなかった。
この作品ってどの時代まで描くんだろうか。
現代まで移したら、ノッカーとかフシの特性とか研究対象にされちゃいそう。
まとめると、とんでもなく面白かった!
最後に
2022秋に第2期やるらしい!!(歓喜)
やっぱり人気あったんだ。
この作品は主人公のフシだけでなく出てくるキャラクターたちの生きざまとか、不遇な目にあった子供たちの苦悩、そしてそれを乗り越える力強さとか、本当にたくさんの大事なことを教えてくれるので、本当におすすめ。
そしてなにより面白い!
(これを読んでいる時点でもう見ているか、少なくともネタバレは喰らっている方ですが、)まだまだ書き切れていない見どころがたくさんあるので、まだ見てない方はぜひ!
最後まで読んでいただきありがとうございました!